さくら感謝

2011年04月14日

アドルフが告ぐ

ベンチャーサポート税理士法人川辺です。

90年代初頭から凋落傾向にあったわが国も、来るところまで来てしまった感があります。

厳しい経済情勢、近隣諸国による領土の侵食、そして瓦礫の山と化した国土と核・放射能の脅威・・この八方塞がりの状況を大東亜戦争敗戦当時になぞらえる識者も多いですが、事態は当時よりなお質が悪いような気がします。

何だかんだと言いつつも、当時は国家指導層にまだ人がおり、国民も将来への希望を失ったわけではなく、戦後の反転攻勢への下地は整っていました。

残念ながら現在の日本はそのような状況にはなく、むしろ第一次世界大戦直後のドイツに酷似しているように思えてなりません。

敗戦と国民経済の破綻によって、ドイツ人であることへの誇りと自信を完全に失っていた民衆を覚醒させ、再び欧州屈指の強国にのし上がらせたのは、狂信的な愛国心と自尊心に鎧われた1人の指導者のなせる業でした。

政治家に必須の構想力と統制力を兼ね備えたこの指導者には、同じく政治家必須の忍耐力とバランス感覚が大きく欠如していたため、最終的には彼にとっても彼の祖国にとっても最悪の結末を迎えざるをえなかったことは歴史の証明する通りです。

彼の人物論はさておき、日本にも約1世紀前のドイツと同じ道を辿らないという保証はありません。

独裁者に国家の命運を託すほどのドラスティックなパラダイムシフトが必要かどうかはともかく、我々が無邪気に信じてきた市場経済や民主主義といった従来の価値観を、一度根底から疑ってかかる必要はあるのではないでしょうか。


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gunner504 at 14:14│TrackBack(0) 川辺 

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